六本木にできた国立新美術館に行ってきました。
ガラスを曲面に組んでいる建物そのものもやっぱり面白かったし、
展覧会の内容もとても楽しめました。
そもそも企画が面白いです。
1900年〜2005年の間に、パリで作品を発表した
フランス人ではない人達の作品展。
誰が考えたのでしょう。
パリに生まれ育った人達ではないですから、
明確な意識をもってこの地に集まり、
それ故、互いに刺激し合い、
新しい表現の潮流を生み出してゆく。
そんな流れを体感できる空間でした。
ピカソ、モディリアーニ、藤田嗣治、マン・レイ、シャガール……。
多様な作家たちが、互いに影響を受けながら、
抽象、具象、写真、オブジェ、フィルムと
様々な手法で表現を展開していく様はとても刺激的でした。
個人的にはヘンリ・ヘイデンの「三人の音楽家」(1920年)という油彩を生で見られたのが収穫でした。
ギターとサックスとバンジョーのプレイヤーが並んでいる様をキュビズムの手法で描いた作品ですが、
パッチワーク的な画面構成のセンスがとても音楽的で、
ずっと後のポップアートの感覚を思わせる作品です。
館内はとても広く、展示スペースにゆとりがあって、
アメリカの美術館のようでした。
全部見たらもう満腹。
6つある展示スペースのひとつだけでやっている企画展とは思えませんでした。
ダリの回顧展もここでやってほしかった。
別のスペースでは、もうすぐモネの大回顧展が始まります。
これも見にいこうと思ってます。