Babauoù in Private Notes

アマチュア音楽ユニット、Babauoùに所属するKunio (Josh) Yoshikawaの雑記帳です。 我々のFacebook "Babauoù Book”にもどうぞお越しください。

夢で逢いましょう

josh9092005-02-26



中島啓江さんが12年続けてやっているコンサートを観に行きました。


バラエティ「夢で逢いましょう」の世界を土台にして、少しだけ芝居がかった空気を醸し出しつつ、テクニシャンの揃った四人のバンドをバックに、和洋融合の音楽を中島さんが歌い上げます。音楽の幅広さもさることながら、コメディエンヌとしての中島さんの魅力が十分に発揮されていて、いつもとても楽しいひとときを堪能できます。会場との一体感もとてもあって、歌で人の心が結ばれていくことを素直に感じられるとてもあたたかなコンサートです。


日替わりのゲストで、永六輔さんや伊藤多喜雄さん、渡辺真知子さん等が登場します。私が観たステージのゲストはサーカスの叶高さんでした。唄が大好きな二人が繰り広げる「歌談義」はなかなか楽しいものでした。


白眉はボロディンの「ダッタン人の踊り」を大胆なアレンジで聴かせる「Fallin' Love」という曲。タブラとスパニッシュ・ギターをメインにベースとピアノが加わるというトリッキーなアレンジに乗せて、中島さんが書いたシンプルなラヴソングの歌詞が不思議なミクスチャー感を醸し出していました。唄部分がとても素直なのとは対照的に、演奏はジャズコンボのようなソロ回しもあったりして、かなりスリリングでした。
中島さんが去年出したアルバム「Song of the Earth」にも収録されているそうです。



そもそも、このアルバムそのものがクラシックの名曲に中島さんが新しい歌詞をつけ、ポップに再構築した曲集なんですね。中島さんは多くのポップ音楽のリスナーに向けて、クラシックへの扉を開きたいという夢がある、と語っていました。私もこれからじっくり聴いてみようと思います。世の中はいろいろな良くないことが続いていて気持ちが晴れない日々が続きますが、こういう時こそ心にあたたかな火をともしてくれるのが音楽ですね。そんなことを再認識させてくれるコンサートでした。