Babauoù in Private Notes

アマチュア音楽ユニット、Babauoùに所属するKunio (Josh) Yoshikawaの雑記帳です。 我々のFacebook "Babauoù Book”にもどうぞお越しください。

欲望という名の電車



有名だけど観ていなかった名画。
きっと勉強になると思って、特にきっかけはなかったけど観てみました。


1951年の映画ですが、マーロン・ブランドビビアン・リーの演技は圧倒的でした。二人とも人の心の醜い部分を表に出すのがとてもうまい。人間誰もが持っている人に見せたくない部分がにじみ出る芝居をすることで、見る側が緊張してかえって目が離せなくなります。映画の芝居の基本もまだ古い時代だったと思いますが、この二人の芝居は今でもインパクトがあると思います。


エリア・カザン監督の代表作ですが、もともと彼自身が演出したテネシー・ウィリアムスの戯曲の映画化とは言え、全体的にやや舞台調の演出なのが気になりましたが、まだそういう時代だったのでしょう。ただ、床に横たわり、気がふれた芝居を見せるビビアン・リーを、頭の上側にしゃがんだ医者の肩越しに俯瞰で撮る(つまりビビアン・リーは画面上では逆さまになる)ショットは秀逸で、ビビアン・リーの静かな狂気の芝居と相まって効果的でした。ここはとても映像的な演出だったと思います。


名作と言われている作品は時を経てもやっぱり勉強になりますね。


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