Babauoù in Private Notes

アマチュア音楽ユニット、Babauoùに所属するKunio (Josh) Yoshikawaの雑記帳です。 我々のFacebook "Babauoù Book”にもどうぞお越しください。

映画

「雨に唄えば」色褪せない名作

来月、「マシュー・ボーンの『白鳥の湖』」で有名なアダム・クーパーの「Singin' in the Rain」が渋谷のシアター・オーブで上演されます。2012年にロンドンのウエストエンドで大ヒットしたミュージカルです。あの名作MGMミュージカル映画「雨に唄えば」(1952…

「Rock Show」忘れていた原点

駆け込みで「Rock Show」を観てきました。 今日、Blu-ray盤が家に届きましたが、それはまた別のお話。 やはり映画館でどうしても観たかったのです。 先に見た友人たちの感想をあちこちで聞いていて、きっと自分もグッと来るだろうとは思っていたのですが、そ…

「Living in the Material World」〜ジョージのスピリチュアリティ

ジョージのドキュメンタリー映画「リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」を日付命日(11/29)に観てきました。 日本で私が記憶するジョージが逝った日は今日(11/30)です。私はジョージ逝去の速報を産院で知りました。次女の誕生の瞬間とほぼ同時で…

「チャイナ・シンドローム」の現実感

すごく昔に観た作品ですが、再確認したくなりました。1979年のアメリカ映画。 カリフォルニア州ベンタナ原子力発電所を取材に訪れたテレビ局のリポーター・キンバリー(ジェーン・フォンダ)とカメラマンのリチャード(マイケル・ダグラス)は、中央制御室で…

告白

中島哲也監督の最新作。 傑作だと思いました。 救いのまったくないストーリーですが、今を生きる人間たちへのストレートな問題提起になっていて、しかも観る人に宿題を満載で残す仕上がり。なのに、エンターテインメントとしての完成度が高く、ラストカット…

「アンヴィル!〜夢を諦めきれない男たち」

1973年にカナダで結成されたヘヴィ・メタルバンド「アンヴィル」。 パワーメタルの先駆者と呼ばれ、1984年には「スーパーロック84イン・ジャパン」で来日。 そして……この20年の間に、すっかり忘れ去られていた……。 でも、2005年。 彼らはやめていませんで…

マイケル・ムーア監督「キャピタリズム〜マネーは踊る」

不況のどん底の中、豊かでない市民の家が次々に銀行に取られていく。「立入禁止」の札が貼られた家の前で車中生活を送る家族。 しかし、もともと古く壊れかけていた家を買う人もない。家族は、誰も住んでいない「元」自分の家の前で車の中に暮らすのだ……。 …

パイレーツ・ロック "The Boat That Rocked"

サイコーの映画でした。 誰にでもお薦めというつもりはありません。 イギリス映画らしいクセもあるし、アメリカ映画的なコマーシャルな作りではないので。 でも、私にとってはそういうことも含めて文句なしにサイコーでした。 1960年代の音楽と、その時…

3時10分、決断のとき

南北戦争で片足を失ったさえない貧乏牧場主が200ドルの報酬と引き替えに、極悪強盗団のボスを目的地まで護送し3時10分発ユマ行きの汽車に乗せる仕事を引き受ける。 行く手にはボスを奪還すべく強盗団の手下達が必ず現れる。勝ち目は薄い。 でも、牧場…

おくりびと

アカデミー賞の外国語映画賞をもらったから観る、というのも気が引けましたが、だから「観ない」というのはもっと良くないと思い、この機会に観てきました。 海外メディアは必ずしも納得していないように報道されていましたが、アカデミー賞のような大きな賞…

マンマ・ミーア

とっても良かった。 楽しめました。 ギリシャの小さな島で小さなホテルをつましく経営している母娘。 娘がついに結婚することになったのだが、実は娘の父かもしれない男性が3人いる。 母はその事実を娘に隠していたが、娘は母の日記を盗み見て知ってしまい…

チェ・39歳別れの手紙

こっちはなかなか微妙でした。 聞いていた通り、より一層ドキュメンタリー的な作りになっていました。 三脚を据えない手持ちカメラのショットが前作よりも倍以上増えて、その不安定感が映画の空気を支配し、会話の途中であえて次に飛ぶ、というドキュメンタ…

チェ・28歳の革命

とても素晴らしかった。 作るべくして作られた映画、という印象です。 もっとも印象的なのは、噂に違わぬベニチオ・デル・トロの芝居。紛れもないヒーローの位置で、紛れもなくヒロイックな人物像をそのまま演じているのですが、決して超人的な存在ではない…

Shine a Light / Rolling Stones & Martin Scorsese

ミック・ジャガー、1942年生まれ。 キース・リチャーズ、1942年生まれ。 ロン・ウッド、1947年生まれ。 チャーリー・ワッツ、1941年生まれ。 そして、マーティン・スコセッシ、1942年生まれ。 還暦をとっくに過ぎた男たちによる、ファイティング・スピリット…

五つの銅貨

前回のエントリーで紹介した映画「五つの銅貨」は、「グレン・ミラー物語」「ベニー・グッドマン物語」と並んで、1950年代を代表する3本の音楽伝記映画の1本です。 ただ、この映画だけはちょっと変わっていて、実在のコルネット奏者レッド・ニコルズの…

櫻の園〜さくらのその

中原俊監督が18年前に撮った吉田秋生原作の映画を自身でリメイク。ただし、内容はむしろ続編と言った方が良い形に解体再構築されています。 原作の漫画も、前作の映画も傑作と言っていい出来なので、とてもリスクの高い企画だったのではないかと察せられます…

Xanadu/Olivia Newton-John & E.L.O.

昨日つけっぱなしにしていたテレビでたまたま観てしまいました。 映画「ザナドゥ」。 サントラのアルバムは1980年の発売当時からよく聴いていて、 ジェフ・リンの表題曲をはじめ、 オリビア単独の"Magic"、 クリフ・リチャードとオリビアのデュエット"Sudden…

崖の上のポニョ

佳作の小品でした。 後味は悪くない。 ただ、完成した家を見に行ったら、鉄骨のフレームが透けて見えちゃった、みたいな印象は少しありました。場面の狙いが途中で見えてしまうところが何カ所か。いつもの作品では、宮崎さんはその隙は見せないクリエイター…

レス・ポールの伝説

おもしろかった! ギターの名前だと思っている人も多いレス・ポール。 その実体は、 ブルースとは全然違うところから生まれた超絶技巧系のギタリストで、 ソリッド・ギターを世に送り出した人のひとりで、 多重録音の先駆者です。 50年代初頭、公私ともにパ…

欲望という名の電車

有名だけど観ていなかった名画。 きっと勉強になると思って、特にきっかけはなかったけど観てみました。 1951年の映画ですが、マーロン・ブランドとビビアン・リーの演技は圧倒的でした。二人とも人の心の醜い部分を表に出すのがとてもうまい。人間誰もが持…

ダークナイト

噂に違わずとても良かった。 死んでしまったヒース・レジャーのジョーカーは確かに鬼気迫るものがあったし、撮る工夫もすばらしかったと思います。 甘めのピント、にじんだトーン、動きについて行ききらないカメラ。今初めてその場に立ち会ったカメラマンが…

追悼 ポール・ニューマン

仕事をしていく上で大きく影響を受けた作品というのがいくつかありますが、 その中でもベスト10本に入る作品、「明日に向かって撃て!」「スティング」の主演男優でした。常に前向きな仕事への姿勢も大好きでした。個人的にはスティーヴ・マックィーンと並…

トランスフォーマー

大好きでした。 実は、映画なんか観てる場合じゃない状況なんですが(汗)、 自分が取り組んでいるものとは全然違うカテゴリーの作品であるにも関わらず、 仕事上の壁の打破へのきっかけをもらった気すらしています。 とにかく、まったくヌルくない作品でし…

ダイ・ハード4.0

面白かったです。 ドラマ部分をふくらまそうとか、 マクレーン刑事も歳を取ったんだからキャラクターを成長させようとか、 そういう続編が陥りがちな欲目が一切無いことが作品の成功につながっていたと思います。 マクレーン(ブルース・ウィリス)は相変わ…

「ハロー・ドーリー!」&「さくらん」

自分の仕事の準備に行き詰まって、「こういう時はインプットしよう!」と、本当はいけないのに数日前に買った「ハロー・ドーリー!」のDVDを観てしまいました。 たぶん今日は徹夜です……。 でも、インプットはやっぱり大事で、直接自分の今の仕事と関係ないも…

Dreamgirls

ダイアナ・ロスとシュープリームスをモデルにしたモータウン(風)ガールグループの物語。 とてもよくできたハーフ・ミュージカルでした。 アカデミー助演女優賞を取った新人のジェニファー・ハドソンはまさに圧巻。 お芝居も歌も圧倒的で、こういう人が新人…

どろろ

以前に「キャシャーン」を観た時と似た印象を持ちました。 志は買い。 作り手が面白いものを作りたいと込めた熱意は伝わってきました。 手塚治虫に対するリスペクトも高かったと思います。 映画のジャンルとしては、ワイヤー・アクション満載の怪獣映画、と…

SAYURI

思ったよりもずっと良かったです。 チャン・ツィイーやミシェル・ヨー等、 日本人でない女優さん達が芸者をやっているのでかなり心配していましたが、 文化的誤解も最小限度で、むしろ日本文化への憧れが素直に出ていたと思いました。 文化的な壁を乗り越え…

007/カジノ・ロワイアル

今回の007はボンド誕生を描いています。 バットマンになぞらえれば「007・ビギンズ」です。 なのに、時代設定は2006年の現代。 そもそも矛盾しているのだけれど、それ自体は必ずしも間違っていないと思いました。 1960年頃のレトロなタッチにするということ…

硫黄島からの手紙

ようやく観ました。とても見ごたえがありました。 ロスオリンピック馬術の金メダリスト、バロン西を演じた伊原剛志さんが好演。 虚勢を張って崩壊していく士官を演じる中村獅童さんもいい味を出してました。 主役の渡辺謙さんはあらゆる意味で私たちがよく知…