佳作の小品でした。
後味は悪くない。
ただ、完成した家を見に行ったら、鉄骨のフレームが透けて見えちゃった、みたいな印象は少しありました。場面の狙いが途中で見えてしまうところが何カ所か。いつもの作品では、宮崎さんはその隙は見せないクリエイターだと感じているので、今回はちょっと荒っぽくなっていたのかもしれません。
ラストのクレジットは壮観でした。
スタッフもキャストも全員ごちゃまぜにして、５０音順。
しかも、画面いっぱいに並べてスクロール。
山口智子さんの名前も「や」のところで出てくるし、宮崎駿さん本人も「み」のところにはまっている。参加した人の数がその作品を形作る知恵の数。映像作品を作るというのはつきつめればそういうことだと私も思っているので、このクレジットにはとても共感しました。
そして、それを発想することはできても、さまざまなしがらみでなかなか実現できないものなので、宮崎さんと鈴木さんがそれを実現させたことは本当に凄いと思いました。
