前回のエントリーで紹介した映画「五つの銅貨」は、「グレン・ミラー物語」「ベニー・グッドマン物語」と並んで、1950年代を代表する3本の音楽伝記映画の1本です。
ただ、この映画だけはちょっと変わっていて、実在のコルネット奏者レッド・ニコルズの半生を描いた作品なのに、主要な曲はほとんどこの映画のオリジナルです。「聖者の行進」も実質、ダニー・ケイとルイ・アームストロングのセッションですから、ほとんどオリジナルみたいなもの。ただし、劇中で演奏されるコルネットとトランペットは本物のレッド・ニコルズが吹いています。
グレン・ミラー、ベニー・グッドマンと比べてはるかに知名度は落ちると思われるレッド・ニコルズですが、実は戦前、グレンもベニーもレッド・ニコルズのバンド(The Five Pennies)に居たことがあります。他にはジーン・クルーパやトミー&ジミー・ドーシー、アーティ・ショウといったビッグ・ネームも。レッド・ニコルズのバンドは戦後で言えばマイルス・デイヴィスのバンドのようなスーパー・ミュージシャン輩出ユニットだったのです。
映画もさりげなくそのことに触れながら、ストーリーの本筋は、レッドがひとり娘の病気の治療のために旅公演をやめ、輝かしいキャリアを投げ打って造船所で働くようになり、長い沈黙の後に、病気を克服した娘に背中を押されて再び音楽の道に帰るまでの道のりを描いています。
アカデミー主題歌賞にノミネートされたこの曲は、旅公演中、ホテルで留守番する娘のためにパパが自分のバンド名になぞらえて歌う「五つの銅貨」の子守唄。
この後、娘のドロシーは結局寝なくて(笑)、パパにせがんで、サッチモが演奏しているクラブに連れて行ってもらってしまうわけです。
サントラ盤は、数年前にようやくCD化されたのですが、
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- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2004/08/25
- メディア: CD
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映画はまだVHSだけです。
是非、DVD化を!
- 出版社/メーカー: CICビクター・ビデオ
- 発売日: 1993/02/22
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追記:2012年についにDVD化されました。
未見の方は是非!
- 出版社/メーカー: Paramount
- メディア: DVD
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